福島第一原発の爆発事故後もとどまって診療を続けていた高野病院(福島県双葉郡広野町)の
高野英男院長(81歳)が昨年末に自宅火災でお亡くなりになりました。
現代の“赤ひげ”とも称された高野院長の死で病院自体の存続も危ぶまれています。

病院には、看護師や医療事務などたくさんの職種の型が働いていますが、
常勤の医師がいないと病院を続けることはできません。
この点が、通常の企業とは異なります。

過疎が進む地域では医師不足に加えて患者自体の数が減っており、
病院経営が成り立たなくなることもありますが、首都圏など都市部でも病院経営が難しくなっています。
診療報酬は全国一律の公定価格なので、診療報酬が抑制されれば、物価の高い都市部ほど
固定費がかかり経営は厳しくなります。

実際に、人気病院と名高い東京・築地の聖路加国際病院では、
医師のサービス残業が明らかになり、労働基準監督署が調査に入りました。
その結果、未払いの残業代を支払うこととなり、同病院の財務は悪化し、
その年の賞与は1割程度カットされ、支払も遅れたと言われています。

病院は企業と異なると書きましたが、経営の基本は同じであると考えます。
医師など働き手にも、患者という顧客にも選ばれる病院は、経営が安定しています。
そうした病院は、診療を通じて得た収益のうち一定割合を、将来の投資に充てています。
将来の投資とは、先進機器の導入だけでなく、人材も含まれます。
将来の投資が、働き手も顧客も呼び込むことになるという好循環につながります。
将来の投資は、成果が出るまでに時間がかかるだけに、今からの取り組みが必要になります。

病院経営の事は、病院・医院・診療所・クリニックなどの医療機関の人事労務を主とした経営コンサルティング、
労働問題の解決と予防を得意とする、埼玉県さいたま市浦和区の社会保険労務士・橋本事務所にご相談ください。